第15回全国ジュニアラグビーフットボール大会


-第15回全国ジュニアラグビーフットボール大会-
花園ラグビー場
2009/12/29・31

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1回戦 vs 京都府中学校選抜 ○ 26-7 ●

年も押し迫った12月29日、青い空半分、白い雲半分、時折柔らかな冬の日差しが降り注ぎ、生駒の山に向かって冷たい風が吹きぬける、聖地「花園」の第2グラウンド。
日本一を目指す福岡県選抜軍が、まずは初戦の勝利をつかむべく、グラウンドに飛び出した。

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例年より1時間キックオフが早められ、9時、福岡ボールでキックオフ。
シンプルな白のジャージが鮮やかな緑に映える。
「緊張はしていません」
そう語った選手たちではあったけれど、開始早々は、花園独特の雰囲気もあってか、動きが堅く、思うようにゲームが作れない。

2分、ゴール寸前までもちこむが、ノットリリース。
縦攻撃を中心に攻め込み、ブレイクダウンはほぼ制していたが、京都のディフェンスも鋭く、膠着状態が続いた。

先制は京都。
9分、敵陣22mでマイボールのモールをグッと押し込んだところで、ボールキャリアが前に出すぎたのか、ターンオーバーを許し、モールに寄りすぎてディフェンスの枚数が足りず、オープン側をWTBに走りきられ、ゴールを割られた。
コンバージョンも決まり0-7。

この後、福岡も良く攻め、テリトリーもポゼッションも6割方支配してはしたけれど、インゴールへは持ち込めず、前半が終了。
不安を抱えて後半を迎えることになった。

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サイドが変わった後半、風下ながら微風となり、気温も少し上がり、絶好のコンディションとなる。

4分、ヤンのラインアウトミスから、FKを得た福岡がスクラムを選択、SHの位置に立ったFWが、サイドアタック、そのままインゴールに飛び込む。
左隅からのむずかしいコンバージョンを、キッカーのWTBが良く決め、7-7の同点となる。

この後のキックオフ、キャッチしてボールを廻していく選手たちが、雲間から顔をだした太陽に照らされて、一気に輝き始めた。
確かにそう見えた。
急に動きが軽くなった。
鋭さが格段に増した。

10分、ヤンG前のスクラムから、左WTBが裏へ出、できたラックから右オープン。
右WTBが回り込んで勝ち越しのトライ。
コンバージョンは決まらず12-7。

直後のキックオフ、キャッチしたボールからフェイズをいくつか重ね、22mほどから、SOが走りきり、インゴールへダイブ。
キックしたボールがポストを超え、ほぼ勝利は見えた17-7。

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ディフェンスも精度が上がり、前半時々作られていたオーバーラップもほぼ許さなくなり、15分ほどの、ヤンのPKに飛び込んだバシっと音が聞こえたタックルは見事だった。

終了間際にも、ゴール前からBKへ展開し、最後はポスト真下に飛び込んで突き放す。
コンバージョンが決まった直後に長い笛が鳴り、26-7で歓喜というより、安堵の瞬間を迎えることができた。



2回戦 vs 大阪府中学校選抜

● 15-27 ○

2時間ほどの休息のあと、この日の2戦目。
対するは、優勝候補の呼び声が高い大阪府の中学校選抜。
選手たちのモチベーションも格段に上がっていく。

風もほぼやみ、緑の芝が冬の陽光の元で鮮やかに映るなか、大阪ボールのキックオフ。 

5分、敵陣10mほどのマイスクラムから、FWがサイドアタック、できたラックから左WTBがタッチフラッグすれすれにインゴールへ飛び込み、トライ。
幸先の良いスタートとなった。
コンバージョンは決まらず、5-0。

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直後、自陣ゴール前のラックから、ヤンSOがキックパス、転がったボールを押さえられ被トライ。
コンバージョンノーで5-5。

10分、敵陣ゴール前のマイスクラムから、FWがサイドアタック、そのままディフェンスをひきずってインゴールへとなだれ込んだが、グラウンディングが認められず、ノートライの判定。
幻のトライとなった。
インゴールでカメラを構える筆者の目の前のプレイであったけれど・・・。

15分敵陣ゴール前のモールをターンオーバーされ、右タッチ際を走りきられた。
ゴールも決まり5-12と逆転を許す。
直後の17分、ヤンの右オープンにタックルを繰り返したが、やや甘く、オフロードでつながれて失点。
5-17となって、前半が終了。

FWの縦攻撃を軸に、再三チャンスも作ったが、大阪のカバーディフェンスもすばらしく、点につながらなかった。

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後半の先制は大阪。
2分、自陣10mほどのスクラムからボールインしたSHにそのまま走りきられ、ゴールを割られ5-22。

17分と定められた試合時間では、一つのトライが与える心理的な影響が大きい。
早めに追い上げるトライがほしいところで、10分、もらったPKから右にオープン攻撃を仕掛けBKがインゴールへと駆け抜けた。
角度があったコンバージョンは決まらず、10-22。
流れも来た、さあここからもう一つ。

12分、中央付近のスクラムから、FWBK一体となった連続攻撃をしかけ、最後はHKがインゴールにディフェンダーと絡み合いながらなだれこんだが、このプレイでもレフの手は上がらず、ノートライ。
ふたつ目の幻のトライとなってしまった。
これもカメラを構える筆者の目前・・・。

気を落とさずに攻める福岡、直後に本来福岡が目指すボールが動き続けるラグビーを展開。
最後はLOがゴールを割り、15-22。

勝負はここからということであったけれど、直後のキックオフで、致命的なコーリングのミスがあり、ボールを拾われ、タックルのミスも重なり、トライを許しほぼ勝負あり。

15-27での敗戦となり、決勝へと駒は進めなかった。

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肩を落として引き上げてくる選手たちに、コーチから
「下を向くな、前を見ろ。
 力で劣っているわけではない。
 流れをつかみきれなかっただけや。
 勝ちもあれば、負けもある、今日は勝てなかっただけ。
 今日は忘れて、明後日のゲームに集中しよう。
 勝って福岡に帰ろうぜ」
と、激励があった。

選手たちは、言葉通り前を向き、ロッカールームへと向かって行く。
それでも、足取りはやや重く、キャプテンの目尻には涙が光っていた。



3位決定戦 vs 東京都中学校選抜  ○ 24-10 ●

2夜あけた花園。
この日も、生駒に向かって冷たい風が吹き、薄日は差すものの底冷えのする朝となった。

「このまま負けて帰るわけにはいかない」
白い息を吐きながら、入念なアップを繰り返す選手たち。
強固な意志が眼差しから感じ取れた。

ジュニアのラガーにとってもあこがれの地の聖地「花園」
まっすぐにひかれた白いラインが鮮やかなその第1グラウンドでキックオフの笛が鳴り響く。

前夜のミーティングで
「大きな戦法の変更とかは伝えていません。
細かいところの修正点はいくつか指示はしましたけど。
ここまで来たのですから、もうこれまで通りの福岡のラグビーを展開するだけ。
福岡の代表という誇りを持って、思いっきりゲームを楽しもう」
コーチ陣はそう伝えたとのこと。

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開始早々から、福岡の攻めが続く。
右に左にとボールが良く動き、ランにパスにと躍動感あふれるアタックを繰り返すが、さすがに東京を代表したチーム、簡単にゴールラインを割らせてくれない。
ポゼッションも、テリトリーも9割以上を支配しながら、得点にはいたらず。
あとわずかという惜しいシーンも幾度かあった。
福岡の攻撃、耐え続ける東京、膠着した状況が15分ほど続く。

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前がかりに攻めるときの、一発のカウンターを心配していたが杞憂に終わった。
ようやく突破口が開けたのが16分、相手のタッチをねらったキックが出ず、とったBKがカウンター、BK陣でパスを交わしながら、フェイズを重ねることなく、最後はCTBがグラウンドに飛び込んだ。
ゴールが決まり7-0。

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この後も福岡の攻めが続いたが、心配していたカウンターアタックを食らってしまう。
懸命にバッキングアップに帰ったが、相手の俊足WTBを止めきれず、左隅での失点。
コンバージョンはNOで7-5。

ハーフタイムとなる。

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後半もペースは福岡。
敵陣での戦いが続く。
試合が動いたのは10分、敵陣10mのスクラムからSHの位置に立ったLOがサイドアタック。
そのままディフェンダーをひとり二人と交わし、ポスト真下へダイブ。
勝利に一歩ちかづくトライ。
コンバージョンが決まり、14-5。
とりあえずの安全圏となる。

次も福岡、14分、相手のキックをカウンター。
ラックを一つはさんで、左WTBへ。
WTBが大きなストライドで、40mほど走りきり左中間へトライ。
ひと息入れたそのWTBがゴールをねらうが、ポールをかすめ、19-5。
勝利が見えてきた。

東京が攻めに転じるシーンも幾度かあったが、全員でカバーに走り、良く守る。
終了間際のヤンのペナルティ、タッチに出せば終わりかなと思われたが、強引に攻めて出た。
できたラックからターンオーバーを許し、短いパス交換からWTBに走りきられ19-10。

試合終了後
「あそこは、切って、終わりじゃあなかったですか」
の問いに
「時間もなかったし、花園という大舞台。
最後は攻めで終わりたかったので、『GO』の声をかけました」
と、選手を信じ切っていたコーチの談だった。

手元の時計はちょうど20分、終了かと思ったが、インジュアリーで、もうワンプレイ残っていた。
リスタートのキックから、思いっきり勝負をかける。
数プレイ後に、仲間の思いが込められたボールが、右WTBに渡る。
右WTBがタッチライン際を、カバーにきたディフェンダーを振り切って、右中間に飛び込む。
「2009 Fukuoka Select」 のラストゲームに花を添えるトライ。
思わずあついものがこみあげる。
むずかしい角度のコンバージョンは右方向にそれて、24-10。

直後にノーサイドの長い笛。

歓喜の瞬間となった。
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チーム編成以来、最高のパフォーマンスを発揮してもぎとった、全国3位の座。
力を出し尽くしたよろこびは、なにより選手たちの明るい笑顔が表していると思います。
すばらしい戦いぶりでした。



Congratulations! 2009 Fukuoka Select!









Editor's Postscript

聖地「花園」で輝く福岡県選抜を、紹介してみたい。
躍動する選手たちと同じ場所に居られるよろこびを感じてみたい。
そんな思いから作ることを決めた選抜のページ。
どうせなら、後に続いて選抜の座を目指す後輩たちの参考になってもくれたらなと、セレクションの時から追っかけを始め、ついに花園まで行ってしまいました。
優勝はかないませんでしたが、全国で3番目に強い中学生となりました。
すばらしいことだと思っています。
練習や試合を重ねるごとに、心も体も大きくなっていく選手たち。
肌で感じることができました。
私自身も、臨時コーチや、練習試合の笛を担当させてもらい、かけがえのない体験の数々となりました。
つたない文章や、稚拙な写真等々のページではありますが、福岡のジュニアラグビーの発展に少しでも貢献できれば幸いだと思っています。
ありがとうございました。

WebMaster

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